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交通事故で手首を骨折(橈骨遠位端骨折)した場合の後遺障害等級と慰謝料はどうなる?

交通事故に遭った場合、手首を骨折することがあります。手首の骨折といっても種類があり、それぞれ治療方法が異なります。また、早期に病院で治療を受けなければ、正常に治癒しない可能性もあります。ここでは、手首の骨折の種類や、手首を骨折した場合に認定される可能性がある後遺障害等級、各等級における後遺障害慰謝料の金額について解説します。

手首の骨折の種類

手首の骨折には、次のような種類があります。

手首

①橈骨骨折(とうこつこっせつ)

橈骨とは、手首から肘までの間にある2本の骨のうち、前腕の親指側にある骨のことです。手首骨折の場合は、橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)と診断されることが多いです。遠位端とは、橈骨のうちで心臓から見て遠い位置、つまり手首に近い位置という意味です。


橈骨遠位端骨折では、コレス骨折、スミス骨折の他、バートン骨折、ショフール骨折といった分類がされることがあります。転倒して手のひらをついた際に手首が反ったことで発生する骨折をコレス骨折といいます。また、手背(手の甲側)が着地して手首が曲がったことで発生する骨折をスミス骨折といいます。コレス骨折とスミス骨折は、一般的には関節外骨折の場合ですが、コレス骨折やスミス骨折においても骨折線が手の関節内に及ぶこともあるので注意が必要です。これらに対し、手の関節内骨折をバートン骨折といいます。橈骨茎状突起の関節内骨折をショフール骨折といいます。


なお、最近では、治療法の選択に直結するAO分類を使用することが多くなったとされます。AO分類では、関節外骨折をA型、部分関節内骨折をB型、完全関節内骨折をC型として、それぞれをさらに細分して、骨折の状態ないし程度を把握します。

②尺骨骨折(しゃっこつこっせつ)

尺骨とは、手首から肘までの間にある2本の骨のうち、前腕の小指側にある骨のことです。
尺骨骨折についても尺骨遠位端骨折と診断されることが多いでしょう。

③舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)

舟状骨とは、手関節にある8つの手根骨の1つで親指側にあるものです。
舟状骨骨折は、レントゲン検査では判明しづらいため、CTやMRI検査を実施する必要がある場合があります。

橈骨遠位端骨折の症状と治療

症状

橈骨遠位端骨折の症状としては、手首の痛み、腫れ、発赤などを生じ、手首を通常通り動かすことが困難になります。また、手首を走る正中神経が損傷された場合には、親指が動かしにくくなったり、親指から薬指にかけての感覚異常やしびれが出たりすることもあります。

治療

・整復と固定

骨折の治療としてまず行なわれるのは、整復と固定です。整復とは、折れた骨をもとの位置に戻すことです。固定は、もとの位置に戻した骨を固定することです。手首の骨折治療における整復と固定にはそれぞれ種類があります。

整復の種類内容
徒手整復医師の手で、皮膚の上から骨折部を整復する方法
観血的整復手術をして、ずれた骨を整復する方法
固定の種類内容
外固定ギプスや副木などにより皮膚の外から固定する方法
内固定手術をして金属製プレートなどで体の中で直接固定する方法
※ 内固定の中には、プレート固定のほか、ピンニングと呼ばれるワイヤーを使った固定方法や、金属製の棒を使った髄内釘(ずいないてい)固定と呼ばれる固定方法などがあります。

・経過観察とリハビリ

整復と固定が無事済んだ後は、安静にするというのが治療になります。ただし、数か月もの長期間手首を動かさずにいると、手首が動かしづらくなる「拘縮(こうしゅく)」という状態になる可能性があります。
これを防ぐため、医師のもとで経過観察をしながら時期を見てリハビリを開始することになります。

橈骨遠位端骨折で認められる可能性がある後遺障害等級

橈骨遠位端骨折で認められる可能性がある後遺障害の種類は次のようなものです。

神経症状

治療を行なったにもかかわらず、痛みやしびれといった神経症状が残ってしまったケースです。

等級基準
14級9号局部に神経症状を残すもの
12級13号局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号か12級13号かは、神経症状の原因がレントゲン検査などの画像によって判明するか否かにより分かれます。画像検査の結果から、原因が明らかになる場合には、より重い等級である12級13号が認定されます。

機能障害

手首の可動域が狭くなるといった症状が残ったケースです。

等級基準
12級6号1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
10級10号1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
8級6号1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

手首の可動域がどのくらいの角度であれば機能障害として認定されるかについては、数値による明確な基準があります。ただし、この基準をクリアしていても、画像検査の結果などから、その症状の原因が判明していなければ機能障害は認定されません。

変形障害

骨折した部分が固まらない場合や、通常とは異なる形で固まったケースです。

等級基準
12級8号長管骨に変形を残すもの
8級8号1上肢に偽関節を残すもの

長管骨とは、ここでは橈骨のことです。橈骨の骨幹部または骨端部に癒合不全が残る場合には、12級8号が認定されます。癒合不全とは、骨折した部分が固まらず、関節ではない部分が関節のように動くようになった状態をいいます。
また、橈骨の骨折部が固まっても、その部分が変形して固まってしまった場合には、変形の程度が著しい場合に12級8号が認定されます。

橈骨の骨幹部に癒合不全を残し、時々硬性補装具を必要とする場合には、1上肢に偽関節(ぎかんせつ)を残すものと評価され、8級8号が認定されます。

これらに加えて、撓骨遠位端骨折とは異なりますが、手首から先を失った場合などには欠損障害といってさらに高度の等級が認定されるケースがあります。

橈骨遠位端骨折による後遺障害が認定された場合の慰謝料

撓骨遠位端骨折による後遺障害が認定された場合、各等級によって次のような慰謝料が発生します。慰謝料の金額は自賠責基準弁護士基準とで異なります。

自賠責基準弁護士基準
14級32万円110万円
12級94万円290万円
10級190万円550万円
8級331万円830万円

この表のとおり、弁護士基準は自賠責基準よりも高額となります。また、後遺障害が認定された場合、慰謝料だけでなく逸失利益も請求できることがあるので、さらに高額になる可能性があります。

しかし、交通事故の被害者が、自らが加入している保険会社または自分自身で相手の保険会社と交渉すると、相手の保険会社は、自賠責基準に基づいて慰謝料額を提示してくることが多いため、弁護士基準に比べて低額になります。
これに対し、交渉を弁護士に任せれば、弁護士基準での金額を請求していきます。高い後遺障害等級が認定された場合ほど両基準の差額は大きくなっていくので、弁護士に依頼することをお勧めします。

撓骨遠位端骨折の解決事例

交通事故で手首を骨折(橈骨遠位端骨折)した場合の後遺障害等級と慰謝料はどうなる? まとめ

  • 手首の骨折にはどんな種類がある?
    橈骨骨折(とうこつこっせつ)、尺骨骨折(しゃっこつこっせつ)、舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)などがあります。
  • 橈骨遠位端骨折で認められる可能性がある後遺障害等級は?
    神経症状では14級9号、12級13号、機能障害では12級6号、10級10号、8級6号、変形障害では12級8号、8級8号が認定される可能性があります。
  • 橈骨遠位端骨折で後遺障害が認定された場合の慰謝料は?
    後遺障害が認定された場合の、後遺障害慰謝料(弁護士基準)は、8級で830万円、10級で550万円、12級で290万円、14級で110万円です。慰謝料だけでなく逸失利益も請求できることがあるので、さらに高額になる可能性があります。
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