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文化放送『くにまるジャパン 極』に中原俊明代表弁護士が出演/593回テーマ 「後遺障害逸失利益と定期金賠償」編 2020年08月21日

弁護士の中原です。

先月、最高裁判所の判決で、交通事故で重い障害を負った場合の賠償金を、毎月分割して受け取ることを認める判決が出ましたので、今日の『くにまるジャパン極』では、交通事故の損害賠償についてお話をしました。
これまでは、逸失利益の賠償金の支払い方法は、法律できちんと定められてはいませんでしたが、実務では一括で支払う一時金賠償の形で運用されていました。しかし今回、最高裁で新たな判断が出たということになります。

この裁判は、平成19年2月に起きた交通事故で、当時4歳の男の子が大型トラックにはねられて脳に重い障害が残り、一生働けなくなったことに対して損害賠償を求めたもので、被害者側は将来の収入分を、一括前払いではなく、毎月一定額を支払って、と主張していました。最高裁判所は、損害賠償制度の目的、及び理念に照らし、相当であると認められれば、特段の事情がない限り、後遺障害による逸失利益は定期金賠償の対象となる…と判断して、この被害者側の主張を認めました。

被害者側は、なぜ一括ではなく毎月の支払を求めたのか。実は受取り方法により、最終的な受取金額が変わってきます。お金は、銀行に預ければ利子が付くように、手元にあるだけで価値のあるものと考えられます。本来、長い将来にかけて分割で受け取るべきお金を、一括前払いで受け取ると、どうなるか。その長い将来にわたって発生するはずの利息分が差し引かれて支払われることになり、これを「中間利息の控除」と言いますが、それが分割だと控除されなくて済むわけです。このケースでシミュレーションしてみると、一括払いだとおよそ5200万円。それが分割だと2億円を超えています。被害者が若く、逸失利益が発生するとされる18歳までに長い期間が必要なため、中間利息の控除額がとても大きくなり、1億5千万もの差がつくことになりました。
  
中間利息の利率については、今年3月までは年5%でしたが、4月から民法改正を踏まえて3%で運用されることになりました。今後は、一括と分割の差も縮むとは思いますが、分割を選びたいという被害者の方も多くなるのではないでしょうか。ただし、あまりに受け取る期間が長いと、保険会社が倒産した場合、それ以降の支払いを受けられなくなるリスクがあるということは注意しておくべきかと思います。

また、先ほどの例では、被害者の方が期間中に亡くなられても、その後の賠償を遺族が受け取れると最高裁が判断しています。ただ事故に遭った時点で、死因となる疾患が既にあり、死期も迫っていた場合は、亡くなられたところで賠償打ち切りとなります。また分割を認める今回の判断は、あらゆるケースで、逸失利益の定期金賠償を認めたわけではないということに注意が必要です。定期金賠償を求めることができるケースなのか、一時金と定期金のどちらを選ぶべきなのか、法律的にも難しいところではありますので、もし交通事故被害に遭われたら,ホームワンにご相談いただければと思います。
 
【出演情報】
◇日時
 毎週火曜 9:45~
◇放送局
 文化放送(関東エリア)
◇番組名
 『くにまるジャパン極』
◇コーナー名
 「得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室」
◇593回テーマ
「後遺障害逸失利益と定期金賠償」
◇出演
 番組パーソナリティ 野村邦丸さん
 番組火曜日パートナー 西川文野さん
 法律事務所ホームワン 中原俊明 代表弁護士

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